2011年01月20日

恐るべき旅路--火星探査機「のぞみ」のたどった12年

「なぜ宇宙開発が必要なんだろう。莫大な予算を使っても失敗しては結局無駄ではないか」

バブル経済は終わりを迎え、出口の見えない停滞期に入った2003年12月31日、火星周回軌道投入を断念した火星探査機「のぞみ」は、電波停止、沈黙しました。

1998年に打ち上げられ、数々のトラブルに遭遇するもそれらを乗り越えて火星軌道まで到達。しかし最終的に火星周回軌道投入できず、失敗に終わった国産惑星探査機「のぞみ」(MUSES-B)の、あまりにも過酷な旅、そして共に火星を目指した宇宙科学研究所の戦いの物語です。
「アメリカに依存しきった宇宙開発を続けていては日本はダメになる」

こうして生まれた「のぞみ」は、なぜあんなにも過酷な軽量化を要求されたのか。なぜラッチングバルブをアメリカから買わなくてはいけなかったのか。なぜ直接火星に向かわず地球パワードスイングバイを経由しなくてはならなかったのか...

そこには日本の宇宙開発の問題点が浮き彫りになります。規模・予算・ノウハウ・etc...

そうした困難を乗り越えて「のぞみ」は生まれ、そして旅立ちました。火星を目指して。「あなたの名前を火星に」キャンペーンに応募した二十七万六百九十四人の名前と共に。そして...

この物語には、日本の宇宙開発の進むべき道が示されています。絶版中の本ですが、ぜひ多くの人に読んでもらいたい。
僕は偶然BookOffで発見して購入しましたが、現在再販に向けての動きもあり、多くの人が「のぞみ」の「恐るべき旅路」に触れる機会が増えることを期待したいと思います。
posted by kurry at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) |
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